障がい児者への性暴力撲滅啓発に向けた映画上映事業

障がい児者は健常者と比較して、性暴力に遭うリスクが高いことが、海外の調査で明らかになっています。例えばカナダの調査では、女性障害者は健常女性と比べて、性暴力に遭った人の割合が、3倍高くなっていました。また当団体が2018年に、発達障害者を対象に実施した調査では、回答者32名中23名が、何らかの性暴力を経験していました。

しかし日本では、公的調査は行われておらず、実態が把握されていません。このため、相談窓口も整備されていません。

そこで私たちは、障がい児者への性暴力を取り上げた映画「くちづけ」を全国10か所で上映し、トークセッションを開催することを通じて、この社会課題を多くの方に知ってもらいたいと考えました。各会場100名、10会場で合わせて1000人の参加を目指します。

本事業の目標は、第一に、障がい児者が性暴力に遭っていることを、多くの市民に知ってもらうことです。

次に、障がいがあることが、性暴力に遭うリスクを高めることへの、理解促進です。「入浴や排せつに介助を必要とする」「相手の言っていることを信じて騙される」といった障がい特性が、性暴力に遭うリスクを高めていることを、伝えます。

世論の盛り上がりを通じて、最終的には、法制度の整備を目指します。具体的には、刑法性犯罪処罰規定に、海外同様、性犯罪被害者としての障がい児者の概念を盛り込むことで、障がい児者が被害に遭った時、加害者を罪に問えることを目指します。次に、犯罪被害者等基本法に基づく、犯罪被害者等基本計画において、障がい児者が犯罪被害に遭った時の対策を具体化することを求めます。さらに、警察、ならびに性暴力ワンストップ支援センターで、障がい児者の性暴力に対応できる体制を要望していきます。